さっきまで普通に走っていたのに車のエンジンは急にかからなくなったりすることがあります。車のエンジンがかからくなったら、焦ると思いますが一旦落ち着いて原因を探しましょう。
車のエンジンがかからなくなったらセルモーターが回るか、回らないかをまず確認しましょう。
セルモーターとは
エンジンをかける時にキュルキュルブーン!の「キュルキュル」という部品のことです。
セルが回りもせず車のエンジンがかからない時
- ハンドルロックしてないか
- リモコンキーの電池がない
- シフトレバーが「P」じゃない
- ブレーキペダルを踏んでない
- クラッチペダルを踏んでない
- バッテリー上がり
- バッテリーのターミナルの緩み、腐食
- 気温が低い
- セルモーターの故障
ハンドルロックがかかってないか
セルが回らず車のエンジンがかからない時、ハンドルロックがかかっているとエンジンがかからない事があります。
ハンドルロックとは
キーを抜いた状態でハンドル操作をしたらロックがかかり、ハンドル操作ができなくなります。盗難防止のためです。
鍵を挿してエンジンをかける車に多いですがハンドルロックがかかると、キーが回らなくなります。
エンジンをかけるためにはハンドルを回しながらキーを回すことでハンドルロックを解くことができるので、ハンドルロックを解除してからエンジンをかけてみてください。
リモコンキーのプッシュスタートの車も同様にハンドルを回しながらボタンを押してみることを試してみてください。
リモコンキーの電池がない
新しい車はキーを挿して鍵を回してエンジンをかける車が少なくなりました。ほとんどの車がプッシュボタンを押してエンジンをかける仕様になっています。
リモコンキーの電池がなくなるとプッシュボタンを押してもエンジンがかからなくなります。そんな時は電池を交換すれば直りますが予備の電池なんて普通は持っていません。
リモコンキーの電池がなくて車のエンジンがかからない時は、リモコンキー本体でプッシュボタンを押してみてください。
プッシュボタンの近くにリモコンキーがあるとエンジンがかかる仕組みになっているはずなので試してみてください。
リモコンキーだけどプッシュボタンではなく、鍵をさして回すように回してエンジンをかける車もあります。
リモコンキーだけど回すタイプの車はリモコンキーに予備の鍵が挿さっているはずなのでリモコンキーの鍵を回すところに挿すとエンジンをかけることができます。
シフトレバーの位置が「P」じゃない
AT車のシフトレバーの位置が「P」と「N」以外のところにあるとエンジンはかかりません。
車のエンジンがかからない時、一度シフトレバーの位置を確認してみましょう。もしかすると「R」に入っていたり、「D」に入っていたりしているかもしれません。
もしシフトレバーが「P」の位置にいるにも関わらずエンジンがかからない時は、ハンドルロックがかかってないか、リモコンキーの電池はあるかを確認します。
それでもエンジンがかからない時はシフトレバーを「N」の位置にしてエンジンをかけてみてください。
「P」ではエンジンがかからないけど、「N」ならエンジンがかかる時があります。
ブレーキペダルを踏んでいない
プッシュスタート車限定になります。
プッシュボタンを押す時にブレーキペダルを踏んでいないとエンジンがかかりません。
ブレーキペダルを踏んでいるのにエンジンがかからない場合は、ハンドルロックがかかってないか、リモコンキーの電池はあるか、シフトレバーの位置はいいかを確認します。
それでもエンジンがかからない場合は他に原因があります。
クラッチペダルを踏んでいない
最近のMT車はクラッチペダルを踏んでいないとエンジンがかからない仕組みになっています。
ギアを入れたままエンジンをかけてしまうと車が無人で走り出すかもしれないからです。
MT車の場合はクラッチペダルを踏んでエンジンをかけるようにしましょう。
クラッチペダルを踏んでいるにも関わらずエンジンがかからない時は、他に原因があるかクラッチペダルについているスイッチが壊れています。
MT車なら押しがけ、突きがけでエンジンをかけることができるので、広いところに止まっているならキーをオンにしたまま車を押して4速に入れスピードが乗ったらクラッチを離すとエンジンがかかります。
押しがけでエンジンがかかるならクラッチペダルのスイッチが壊れているので車屋さんへレッツゴーです。
バッテリーあがり
車のエンジンがかからなくなる原因で一番多いのバッテリーあがりです。
車のエンジンをかけるためにはバッテリーが必要です。バッテリーが弱っているとエンジンをかけることができません。
バッテリーあがりはいつ起きてもおかしくありません。今日大丈夫でも明日ダメになるのがバッテリーです。
バッテリーあがり
- セルを回そうとすると「カチカチカチ」と音がする
- セルを回そうとするとメーター内の光が暗くなる
- セルを回そうとするとセルが弱々しく回る
- セルを回そうとしても、うんともすんとも言わない
バッテリーあがりになるとこんな事が起きます。
カチカチと音がする
セルを回そうとする時に「カチカチ」と音がするのは、セルモーターを回すために必要な大電流を流すためのリレーと呼ばれる小さなスイッチがオン、オフを繰り返している音です。
バッテリーがあがると電気が弱るので小さなスイッチですら動かせなくなります。
メーター内が暗くなる
バッテリーが1番電気を使うのがセルモーターです。セルモーターを回すとバッテリーの電力は全てセルモーターに使われます。
正常なバッテリーの時でもセルモーターを回すと音楽が止まったり、ワイパーが止まったりとセルモーター以外の電装品が止まります。
メーター内の光が暗くなるのはセルモーターを回すほどの電力はないけど、セルモーターに電力を使うのでメーター内の光が暗くなります。
セルが弱々しく回る
バッテリーがあがったばかりの時はかろうじてセルが回ろうとしますが、弱々しくてすぐに止まってしまいます。
続けて回そうとすると完全にバッテリーがダメになってしまうので、時間を置いてセルを回してみるとエンジンがかかることがあります。
うんともすんとも言わない
セルを回そうとしてもうんともすんとも言わない場合はバッテリーが完全に終わっているか、ヒューズが切れている、リレーと呼ばれるスイッチが壊れている原因があります。
バッテリーが完全に終わっている場合はメーター内の電気も点灯することがないのですぐに分かります。
メーター内の電気が煌々と点灯していてセルモーターが回らない場合はヒューズ、リレーの故障になります。
ヒューズやリレーが壊れている場合は車屋さんで直してもらう必要があります。
リレーなら壊れたリレーを外しスイッチのところを短絡させればエンジンがかかるかもしれませんが、知らない人がやると壊しかねないのでご注意を。
バッテリーターミナルの緩み、腐食
バッテリーあがりではないはずなのにエンジンがかからない時があります。バッテリーのターミナルの緩みです。
ハンドルロック、リモコン電池、シフトレバーの位置、ブレーキペダル、クラッチペダルなど完璧なのにエンジンがかからない時、バッテリーのターミナルが緩んでいて接触不良を起こしている可能性があります。
ターミナルとは
バッテリーのプラスとマイナスの端子につなげて固定している線の付いた金具
バッテリーのターミナルの緩みだけでなく、粉を吹いていたり、錆びていたりと腐食している事があります。
車のバッテリーの位置がわかる方はバッテリーのターミナルを確認をしてみてください。
ターミナルを指で揺すって動くようならターミナルが緩んでいます。
気温が低い
寒い日や寒い地域で車を乗っていると車のエンジンがいきなりかからなくなる事があります。
人間も寒い時は指先が悴んで上手く動かすことができなくなりますよね。バッテリーは寒さに弱く寒い時はうまく放電できずバッテリーの性能が低下してしまう事があります。
寒い地域などでは寒冷地仕様として大きなバッテリーをつけている事があります。
冬のバッテリーあがりは珍しくないのでバッテリーの交換はバッテリーがあがってしまう前に交換する事をオススメします。
バッテリーの寿命
バッテリーの寿命は3年〜5年と言われています。
セルモーターの故障
エンジンをかけるためのセルモーターが壊れてしまうと、例外を除いてエンジンをかけることが出来なくなります。
セルモーターが見える場合はハンマーなどでコンコンと叩いてあげると、その時だけ動いてくれることがあります。
セルモーターの故障はどうしようもないので車屋さんへ運んで直してもらうしかありません。
セルは回るが車のエンジンがかからない時
- ガス欠
- 燃料ポンプの故障
- 燃料の入れ間違い
- 点火系の故障
- センサーの故障
ガス欠
セルモーターは回るのに車のエンジンがかからない時はガス欠、燃料が空っぽなのかもしれません。
落ち着いて燃料計を見て「E」の位置に針がいるとガス欠の可能性があります。燃料のマークが点灯している場合もガス欠の可能性があります。
ガス欠にならないように燃料計を見て針が「E」に近づいたら燃料を給油するようにしましょう。
燃料計の針は「E」じゃないのにガス欠の場合は燃料計が壊れています。燃料計が壊れていると車がいつガス欠になるのかわからないので車屋さんで直してもらいましょう。
燃料ポンプの故障
古い車に乗っていると燃料をエンジンまで送るための燃料ポンプが壊れることがあります。
燃料ポンプが壊れてしまうとセルモーターは元気よく回るのに車のエンジンがかかることはありません。
燃料ポンプの故障を簡単に見つける方法は、キーをオンまで回して「ウィーン」と何かが動くような音が燃料ポンプの作動音です。
キーをオンにして燃料ポンプの音がしないと燃料ポンプが壊れている可能性が高いです。
古い車には燃圧計と言われる追加メーターがあるので付けておくと安心できますよ。
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燃料の入れ間違い
セルモーターは回るのにエンジンがかからなくなったら、燃料の入れ間違いではありませんか。
燃料を入れ間違えるなんてあり得ないだろ!と思うかもしれませんが、結構やってしまうことがあります。
ディーゼルの車に乗っていてガソリンを入れたり、ガソリン車に軽油を入れてしまったり、燃料を間違えて入れてしまうとエンジンがかからなくなることがあります。
燃料の入れ間違いは燃料タンクの燃料を全て抜かないといけません。
燃料タンクにドレンがある場合は抜けますが、ドレンがない場合は燃料タンクを下さないといけなくなったりします。
燃料の入れ間違いには十分注意するようにしましょう。
点火系の故障
セルモーターは回るのに車のエンジンがかからない時はエンジンの中でガソリンに火をつける点火系の故障かもしれません。
エンジンは火種がないとかかることはありません。
エンジンに火を付けるためのスパークプラグや、スパークプラグに火花を飛ばすためのイグニッションコイルなどが壊れているとエンジンがかからなくなることがあります。
特に古い車は定期的にスパークプラグなどを交換したり、イグニッションコイルの点検などが必要です。
エンジンが全くかからない場合はスパークプラグの故障ではない場合が多いです。
センサーの故障
エンジンが回るための点火タイミングを決めるためのセンサーが壊れてしまうとセルモーターは回るのにエンジンがかからなくなります。
- クランク角センサー
- カム角センサー
センサーが壊れると一発です。センサーを交換しないとエンジンがかかる事はありません。
センサーが壊れるとスパークプラグにも火が飛ばなくなります。
車のエンジンがかからない原因がわからない時
車のエンジンがかからない代表的な例を出しましたが、それでもエンジンがかからない原因がわからない時は、すぐロードサービスやJAFを呼んで車屋さんへ運んでもらいましょう。
無理に自分で原因を探そうとせずに初めからロードサービスに頼んだ方が車屋さんも原因を見つけやすかったりします。
任意保険に加入している方ならロードサービスも付いていたりします。
JAFに加入している人なら
- バッテリー上がり
- パンクでスペアタイヤへの交換
- 鍵の閉じ込め
- 燃料切れ給油
- 故障車牽引15キロ
- 脱輪からの引き出し
- 雪道のスタック
- 異音や異臭の点検
上記の作業が無料で受けられます。
自分でできる簡単な日常点検
車のエンジンがかからなくなるのは嫌!車に詳しくなくてもできる簡単な点検がこれです。
- リモコンキーの電池交換
- バッテリーの状態
- バッテリーターミナルの緩み確認
リモコンキーの電池を交換してみよう
車によってリモコンキーの電池交換のやり方は異なりますが、誰でも簡単に交換できるような作りになっているはずです。
「車種 リモコンキー電池交換」とググって自分の車のリモコンキーの電池を交換してみましょう。
バッテリーの状態を見る
車のバッテリーがどこにあるかわかる人だけバッテリーの確認をしてみるといいと思います。
バッテリーの状態を知る方法は3つあります。
- バッテリー上部の窓から中の色で状態を判断する
- バッテリーの中の液の量で状態を判断する
- バッテリー電圧を直接測り状態を判断する
バッテリー電圧を測ったりする機械を持ってない人はバッテリー本体を見てバッテリーの状態を判断してみましょう。
自分で見てバッテリーの状態が悪そうだったら、詳しい人にバッテリーを点検してもらうと安心できます。
バッテリーを交換する!という方はインターネットでバッテリーを購入した方が良いバッテリーが安く買えますよ。
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バッテリーのターミナルの緩みを確認
バッテリーの状態を確認しつつ、バッテリーの端子に繋がっている金具の緩みを手で確認しましょう。
ターミナルの緩みで接触不良を起こしていると車のエンジンがかからなくなることがあります。
もしターミナルが緩んでいたら、自分で作業せず詳しい人に作業してもらうことをオススメします。
車のエンジンがかからなくなった時、役立つ物
車のエンジンはメンテナンスしていても「急」にかからなくなったりします。
いつ車のエンジンがかからなくなったとしても大丈夫なように車に積んでおくと便利な物を紹介します。
- ブースターケーブル
- ジャンプスターター
- 牽引ロープ
ブースターケーブル
車のエンジンがかからなくなる原因はバッテリーあがりが多いです。
ブースターケーブルを持っていると正常な車からバッテリー電圧分てもらうことができ、エンジンをかけることができます。
赤いブースターケーブルを両方の車のバッテリーのプラスに繋げます。
黒いブースターケーブルを両方の車のマイナスに繋げればいいだけです。
ブースターケーブルの繋ぎに慣れていて余裕がある人だけバッテリー上がりの車にはエンジンブロックに黒いブースターケーブルを繋げましょう。
価格:1,860円(税込、送料無料)2021/7/10時点
ジャンプスターター
車のエンジンがかからなくなった時に車に積んでおくと便利なもの。ジャンプスターターです。
ジャンプスターターはバッテリー上がりの車のエンジンを1人で安全に一瞬でかけることができます。
ブースターケーブルは正常な車がいて初めて使えます。バッテリーあがりの車だけだとブースターケーブルは使えません。
ジャンプスターターは本体に専用の線をつなげて、赤をバッテリーのプラスに、黒をバッテリーのマイナスにつなげるだけです。
これだけでエンジンをかけることができます。
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牽引ロープ
車のエンジンがかからなくなった時、バッテリーあがりではなかったらロードサービスを呼ぶかしないといけません。
素直にロードサービスを呼べればいいですが、ロードサービスを呼ぶほどでもない距離だったりすると自分達で引っ張った方が早い時もあります。
そんな時に牽引ロープを持っていれば、すぐに牽引することができるので、牽引ロープを車に積んでおくと安心ですね。
まとめ
- セルが回りもせずエンジンがかからない時、多いのはバッテリー上がり
- セルは回るがエンジンがかからない時はガス欠が多い
- 車のエンジンがかからない原因がわからない時は素直にロードサービスを呼べ
- 詳しくなくてもできる車の簡単な日常点検
- 車のエンジンがかからなくなった時に車に積んでおくと役立つ物
車のエンジンがかからない時は焦らず落ち着くことが一番大事です。
大したことがないことを祈っています。