車の水温計が上がる、水温計が上がったり下がったりする、水温警告灯が付いた時の対処法をまとめました。
水温計が上がってしまわぬように予防が大切です。
車の水温計が上がる時の対処法
水温計がいつもより上がって「H」の近くまで来ている時の原因は、
- 冷却水不足
- 冷却水漏れ
- ラジエーターキャップの不良
- サーモスタットの故障
- ファンベルトの滑り
- 電動ファンの故障
などが考えられます。
冷却水不足
車の水温計が上がってしまう原因に冷却水不足が考えれます。
水温計の正しい位置
水温計の正しい位置は「H」と「C」の丁度真ん中より1ミリ下ぐらいです。
冷却水不足の場合エンジンルームなどにある冷却水のリザーブタンクを確認してみてください。
リザーブタンクに「FULL」と「LOW」などの水面の印があるはずです。
「LOW」より下にいる場合は冷却水不足でエンジンを冷やせていません。
リザーブタンクに冷却水を「FULL」まで入れて様子を見ましょう。
それでもダメなら冷却水のエア抜きが必要になります。
冷却水漏れ
車の水温計が上がる原因として冷却水漏れが考えれます。
冷却水が漏れると、冷却水不足になり、エンジンを冷やすことができなくなります。
冷却水が漏れていないか確認をしましょう。
冷却水漏れ 確認方法
- 緑や赤や青色の液体が出てないか探す
- 粉を吹いたみたいにモコモコなっていないか探す
- 甘い匂いがしないかニオイで確認する
冷却水は緑や赤や青色などの色付けされている液体を使用しています。
変な色の液体が出ていたら冷却水かもしれません。
冷却水は漏れて外気に触れると粉を吹いたようにパサパサの個体に変化します。
モコモコした色の付いた粉があれば冷却水が漏れています。
冷却水は甘い匂いがするので漏れていると見なくても匂いで分かる事もあります。
冷却水が漏れていると
冷却水が漏れている所を修理して冷却水を交換しないといけません。
ラジエーターキャップの不良
車の水温が上がる原因としてラジエーターキャップのゴムのパッキンがダメになり密着不良を起こしている事があります。
冷却水を交換する時はラジエーターキャップ、ラジエーターのドレンプラグはセットで交換するようにしましょう。
ラジエーターキャップの密着不良の確認はエンジンをかけている時に行います。
ラジエーターキャップ付近を見ると冷却水が滲んでくる事があればラジエーターキャップ不良が考えられます。
ラジエーターキャップを交換しましょう。
ラジエーターキャップ交換
- エンジンが熱い時は開けない
- ラジエーターキャップに表記してある圧と同じものを付ける
ラジエーターキャップはエンジン熱い時は開けないようにしましょう。
冷却水が噴き出て最悪ヤケドします。
ラジエーターキャップには圧力を書いてあります。
圧力以上のスポーツラジエーターキャップなどのものに交換するのは辞めましょう。
ラジエーターにいつもより圧がかかりラジエーターの寿命を極端に縮めることになります。
サーモスタットの故障
サーモスタットが壊れラジエーターに冷却水を流すことができなくなったら、水温は上がり冷却される事がありません。
サーモスタットの寿命は10年と言われていますが、冷却水の交換時はサーモスタットを一緒に交換することをオススメします。
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ファンベルトの滑り
車の水温計が上がる原因としてファンベルトの滑りが考えられます。
タイミングチェーンの車は全てファンベルトでウォーターポンプを駆動しています。
ファンベルトが「キュルキュル」音がしている時はファンベルトが滑りを起こしている事があります。
ファンベルトが滑るとウォーターポンプを上手く回せずエンジンに冷却水を送る力がなくなります。
エンジンに冷却水が送られなかったらエンジンを冷やすことができません。
ファンベルトの点検交換を行ってください。
電動ファンの故障
車の水温計は上がる原因として電動ファンの故障が考えられます。
車の水温計が上がっている時電動ファンは回っていますか?
全く電動ファンが回らない場合はすぐに電動ファンモーターを交換しないといけません。
電動ファン
電動ファンは水温センサーからの信号で回るか回らないかを決めています。
回る回らないだけでなく、扇風機のように必要に応じて低速や高速で回る制御もしています。
高速で回らないといけない時に高速で回らないといった故障もあります。
電動ファンが回るからといって安心はできませんね。
一度車屋さんなどで確認してもらう事が賢明です。
車に水温マークが付いた時の対処法
新しい車には水温計が付いていない事が多いです。
その代わり青色と赤色の水温マークが付いており、普段は青い水温マークしか見ることがありません。
青い水温マーク
青色の水温マークはエンジンかけてしばらくしてから消灯します。
暖気運転の目安にできますね。
しばらく走っても青い水温マークが消えない場合はオーバークールになっている可能性があります。
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オーバークールはサーモスタットが壊れている場合が多いので車屋さんに見てもらいましょう。
問題は赤い水温マークの点灯です。
赤い水温マークの点灯
赤い水温マークが付いたら、ヤバい状態です。
車を安全なところへ移動させてアイドリングで水温を落ちつかせてからエンジンを切るようにしましょう。
アイドリング中にする事
- ボンネットを開けてこもった熱を逃す
- ラジエーターに水をぶっかける
- ヒーターを全開にする
赤い水温マークが付くと車としてはヤバい状態です。
水温計が上がった場合にも使えます。
ボンネットを開けてこもった熱を逃す
すぐにエンジンを切って冷やしたいところですが、熱くなったエンジンをいきなり止めてしまうとさらに熱くなることがあります。
アイドリングで少しエンジンを落ち着かせてからエンジンを切るようにします。
その時ボンネットを開けてエンジンルーム内にこもったエンジンの熱を外気へ放出してあげるだけでも、冷却効果があります。
ラジエーターに水をぶっかける
赤い水温マークが付けば電動ファンは常に回っているはずです。
車のグリルから見えるラジエーターに冷たい水をかけてあげるとエンジンが早く冷却します。
エンジン本体はダメ
散るぐらいなら問題はありませんが、エンジン本体に水をかけるのはNGです。
熱くなったエンジンが急激に冷やされるとエンジンにヒビが入ってしまう恐れがあるからです。
ヒーターを全開にする
赤い水温マークが点灯した時エンジンを冷やす為にヒーターを付けて風量マックスにしましょう。
ヒーターはエンジンの熱を利用して暖かい風を作っています。
車内にもヒーターコアといってラジエーターのようなものがあるのでヒーターコアに風を当てることでラジエーターと同じように冷却水を冷ます効果があります。
エンジンが落ち着いたら
エンジンがある程度落ち着いたと思ったら、車屋さんへ連絡をしましょう。
赤い水温マークが点灯した原因を探し、修理しないといけません。
車の水温計が上がりすぎるとオーバーヒートに
水温計が上がる、赤い水温マークが点灯する場合はいずれもオーバーヒート寸前の状態です。
オーバーヒートを起こすと最悪エンジン交換です。
エンジンがオーバーヒートする水温は115℃以上からと言われています。
100℃で沸騰しないの?
冷却水の沸点は120℃〜130℃、冷却水が沸騰するころにはエンジンはオーバーヒートしています。
ラジエーターキャップで密閉することで沸点を上げてエンジンの熱を奪っています。
なぜ冷却水は沸点が高いのか。
冷却水にはエチレングリコールと呼ばれる高い沸点の液体を水に混ぜているので沸点が100℃以上になります。
オーバーヒートするとどうなる?
水温計が上がりオーバーヒートするとどうなるのか。
- アイドリングが保てなくなる
- スピードが出なくなる
- ノッキングを起こす
- リザーブタンクへ冷却水の吹き返しが起こる
- エンジンが止まる
- エンジンがかからなくなる
などの症状が現れます。
走行中、水温計が上がりアクセルを踏んでも思い通りにスピードが出ない。
エンジンから「カンカン」、「キンキン」などの音がする。
辛うじて走れていてもオーバーヒートが酷くなるとエンジンが止まり、エンジンがかからなくなります。
早めに安全なところへ車を止めてエンジンを冷やしてあげることが大切です。
車屋さんに連絡をするのは、エンジンを冷やしてからでも遅くありません。
車の水温計が上がったり下がったりする時の対処法
水温計が上がったり下がったりを繰り返すような場合は、オーバークールを起こしています。
オーバークールとは
エンジンが必要以上に冷やされている事。
エンジンはある程度一定の温度まで暖かくなった時が1番調子が良くなります。
オーバークールを起こすとエンジンが必要以上に冷やされてエンジンが暖かくなりません。
考えられる原因は、サーモスタットの故障です。
サーモスタットが開きっぱなしになって常にラジエーターに冷却水が流れている事になります。
走ると水温が下がり、止まると水温が上がるのを繰り返すので水温計が上がったり下がったりします。
サーモスタットを交換すれば直るので、早めにサーモスタットを交換する事をオススメします。
そもそも水温計とは?
車の水温計はエンジンを冷やす冷却水温の温度がどのぐらいなのか簡易的に知れるものです。
水温計の針が「H」と「C」の丁度真ん中より1ミリ下が正常値で、一度この位置まで上がると変化はほぼありません。
水温計の針が「H」に近づいたらオーバーヒート、水温計の針が上がったり下がったりと不安定ならオーバークールの可能性があります。
水温計で冷却水温が適切な温度かどうかを知ることはできますが、実際の温度までは分かりません。
水温計の温度が何度かを知りたい人は追加メーターの水温計を取り付けることオススメします。
水温計を動かしているセンサーはエンジンの冷却水が流れるどこかに取り付けられています。
水温センサーは水温計を動かすだけではありません。
水温センサーの働き
- 水温が低い時のアイドルアップ
- 電動ファンのオンオフ
エンジン始動時、冷却水温が低い時はエンジンの回転を上げてすこしでも早くエンジンを温めるように制御しています。
エンジンが温まればエンジン回転を徐々に下げていきいつものアイドリングの状態へと戻します。
冷却水の温度で電動ファンを回したり回さなかったり、電動ファンを低速で回したり、高速で回したりする仕事もしています。
エンジンを冷やす冷却水はエンジンとって、なくてはならない存在です。
車検の度に交換する必要はありませんが、4年に1度ぐらいは冷却水の交換をしたいですね。
車に追加メーターで水温計を取り付ける
車の水温計だけでは、なんだか不安、物足りないという方には是非追加メーターの水温計を取り付けることをオススメします。
実際の流れている水温を数字で知ることができるので、何度で電動ファンが回るのか把握することができます。
エンジンが熱くなり過ぎないように制御されているかも追加メーターの水温計があれば一目瞭然です。
車の水温計だけでは、変化があまりないのでシビアな情報は分かりません。
追加メーターの水温センサーを取り付ける場所によってはサーモスタットの開閉まで知ることができます。
車の水温計では物足りない方、追加メーターの水温計を取り付けましょう。
水温計のない車には特に追加メーターの水温計を取り付けたいですね。参考までに。
まとめ
- 車の水温計が上がるときの原因と対処法
- 車に水温マークが点灯した時の原因と対処法
- 車の水温計が上がりすぎるとオーバーヒートに
- 車の水温が上がったり下がったりする原因と対処法
- そもそも水温計とは、なんぞや?
- 車に追加メーターで水温計を取り付ける
車の水温計は真ん中ちょい下で落ち着いているのが1番です。
冷却水のトラブルはエンジンを壊しかねないので、追加メーターの水温計を付けてシビアな温度管理をしてもいいと思います。
エンジンを壊して高いエンジン代を払うよりか、安いですしね。
少しでも参考になれれば幸いです。ありがとうございました。