サーモスタットやラジエーターの交換などでエブリィの冷却水の交換が必要になる事があります。
エブリィの冷却水の交換には特殊なエア抜き方法が必要です。エブリィの冷却水のエア抜きはこうだ!
エブリィの冷却水のエア抜き
エブリィの冷却水のエア抜きをするためには、
- ボンネット内のエア抜きホース
- エンジンルームのエア抜きボルト
- リアヒーターのエア抜きキャップ
3つのエア抜き箇所から冷却通路内のエアーを抜かなければ、絶対に冷却水のエア抜きはできません。
リアヒーター
リアヒーターのないエブリィは2箇所だけです。
もしエア抜きをしないで冷却水を交換してしまうと、エンジンを冷やす事ができなくてオーバーヒートします。
エブリィなどのハコバン系はラジエーターとエンジンの位置が遠くにあるためにエア抜きがしにくいのが特徴です。
では、エブリィの冷却水のエア抜き手順を書いていきます。
エア抜き手順
- ラジエーターの口一杯まで冷却水を入れる
- ボンネット内エア抜きホースを抜いて冷却水が出るまで待つ
- ラジエーターの水がどんどん減りますが、気にせず継ぎ足す
- エンジンルーム内のど真ん中の8㎜のボルトを外し、冷却水が出るまで待つ
- 運転席後ろの後部座席を倒しドライバー2個の蓋を外す
- リアヒーターのエア抜きキャップを外し冷却水が出るまで外す
- その都度エア抜き箇所を確実に締め、ラジエーターの口一杯に冷却水を注ぐ
- エンジンを始動、ヒーター全開、リアヒーターをつける
- あったかい風が出ることを確認し、ヒーター、リアヒーターを切る
- 電動ファンが回るまでエンジンを3000回転ぐらいでキープし回す
- 電動ファンが回ればエア抜き完了
電動ファンが回る直前まで湯気がかなり上がり、心配になりますが、大丈夫です。
なぜヒーターを切る?
エア抜き中はエアコン、ヒーターはオフにしておいた方が電動ファンが回りやすいからです。
エアコンは電動ファンを回してエアコンガスを液体にしないといけないため、冷却水温度に関係なく電動ファンが回るので冷却水温がなかなか上がりません。
エアコンファンで冷却水が強制空冷されてしまいます。
電動ファンが回ったかどうかの確認もしずらいので、冷却水エア抜き中のエアコンは確実にオフです。
次にヒーターは冷却水温を利用して暖かい風を出しています。
ヒーターコアと呼ばれるラジエーターのような部品に風を当てて暖かい風をだしているので、ヒーターコアで冷却水温を下げてしまい、電動ファンが回る温度になかなか達しません。
エブリィの冷却水のエア抜きの一連の流れは上記のような感じです。
ラジエーターの上に冷却水を注ぐために、クーラントブリーダーがあると作業効率がかなりアップします。
エブリィの冷却水は減る!?
エブリィはよく冷却水のリザーブタンクの水が減る傾向にあるらしく、放っておくとオーバーヒートにも繋がりかねません。
そんな時は、エンジンルーム内のエア抜きボルトのある所に第二のラジエーターキャップが存在します。
エンジンルーム内のラジエーターキャップのバネが破損している可能性があります。
冷却水の臭い
エンジンが温まってからエブリィのボンネットを開けたりエブリィのフロント部分から甘い臭いがしたら、冷却水が漏れている可能性があります。
冷却水の交換の度にラジエーターキャップの交換を推奨されているので、冷却水周りの部品は交換しておいた方がいいかもしれません。
冷却水周りの部品
- ラジエーターキャップ
- ラジエータードレンプラグ
- サーモスタット など
特にエブリィのように冷却水の交換時のエア抜きが大変な車両は要交換です。
エブリィのボンネットを開けて冷却水のサブタンクの量の確認をこまめにすることが大切になります。
エブリィの冷却水交換の値段
お店によって交換工賃が異なるので、なんとも言えませんが、15,000円あれば部品代込みで交換可能です。
車検の時に冷却水の交換を一緒にお願いしておくと工賃を安くしてくれるかもしれません。
部品代
- ラジエーターキャップ 1,000円
- ドレンプラグ 300円
- 冷却水 4ℓ 4,000円
- サーモスタット 1,500円
部品代だけで、約7,000円です。
冷却水の量もエブリィは普通の車に比べると2倍もの量を消費します。
冷却水の値段だけでもエンジンオイル交換よりも高くつきますね。
エブリィの冷却水の交換を自分でするのはちょっと不安だな?と思ったらお店に頼んだ方が確実です。
エブリィのサーモスタットの故障を知る方法
エブリィの冷却水をラジエーターに送るかどうかを決めているサーモスタットの故障を知る方法を教えます。
因みにエブリィでなくても普通の車でも同様のやり方で知る事ができます。
エンジンが冷えている状態からエンジンをかけ、アッパーパイプとロアパイプを触り、熱いがどうかを知るだけです。
普通の車ならアッパーホースとロアホースを触るだけでサーモスタットの故障を知る事ができます。
サーモスタットが壊れている場合、
- アッパーホースとロアホースの温度に差がない
- 冷却水のサブタンクに吹き返しがあるのにロアホースが冷たいまま
サーモスタットの壊れ方はこの2択しかありません。
アッパーホースとロアホースの温度に差がない場合は、サーモスタットが閉じる事が出来なくなり、常に冷却水がラジエーターに流れている状態です。
サーモスタットが閉じなくなってしまうと、ヒーターが効かなくなります。
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幸いなことにサーモスタットが閉じなくなる故障は、エンジンがオーバーヒートすることはありません。
次に冷却水のサブタンクに吹き返しがあるのにロアホースが冷たいままの故障は、サーモスタットが閉じたまま開く事ができなくなっています。
サーモスタットが開かない故障は最悪です。下手すればオーバーヒートに繋がります。
冷却水が吹き返してしまうと、冷却水内にエアーを噛んでしまい故障の原因がわからなくなる事があります。
エンジンはアチアチなのにロアホースがいつまでも冷たい場合はサーモスタットの故障が考えられます。
サーモスタット開きっぱなし
- アッパーとロアホースの温度が常に一緒
- ヒーター効かない
- オーバーヒートの可能性は低い
サーモスタット閉じっぱなし
- ロアホースだけがいつまでも冷たい
- オーバーヒートの可能性大
まとめ
- エブリィの冷却水の交換エア抜き方法
- エブリィの冷却水は減る?ラジエーターキャップが原因かも
- エブリィの冷却水の交換工賃は約15,000円
- エブリィのサーモスタットの故障を特定する
エブリィの冷却水の交換はエア抜きが少しめんどうなだけで、自分でもできます。
車の冷却水もオイル交換のように古い冷却水を抜いて新しい冷却水を入れるだけなら簡単なんですけどね。
最後まで読んでいただきありがとうございました。